私たちは社会連帯機構の活動を応援しています。

広井良典(京都大学教授)

ワーカーズコープ(労働者協同組合)法が成立しつつある。一方、近年では企業社会も「持続可能性」やSDGs、資本主義の新たな方向について語るに至った。時代がようやくワーカーズコープに追いついてきたのだ。新型コロナはこの方向を加速するだろう。「生命」に立脚し(健康・医療、環境、生活・福祉、農業など)、ローカルな地域に根差した比較的小規模の事業が経済を循環させていく時代の到来である。


工藤律子(ジャーナリスト)

社会は本来、多様な人間の連帯によってこそ、豊かさを得られるもの。21世紀の世界においては、人と人のつながりはもちろん、人と自然・環境のつながりも含めた共生への連帯が、誰もが安心して暮らせる社会の実現のために、不可欠です。「連帯」の精神を生かした働き方、生き方を実践し、広めているみなさん。分断ではなく連帯に基づく世界を、ともに築きましょう!


奥田知志(NPO法人抱樸理事長)

自己責任、身内の責任が叫ばれ久しい社会にあって、連帯、協働がまさに求められている時代だと感じています。コロナ禍で人との接触が避けられ、不要不急と言われる中で、今まで何を大切にしていたのか。これから、何を大切にするのか。出会いつながることの生存的、社会的意義は何なのか。皆さんとともに、そのことを問われ、考えていきたいと思います。


向谷地生良(北海道医療大学/浦河べてるの家)

マルクス・ガブリエルは、「日本は優しい独裁国家」だと言っていますが、それは市民を「従順という心の病」(アルノ・グリューン)に陥れ、社会の持つ多様性と活力を奪います。若者の自殺率の高さと現状への満足度の高さは、“病”の広がりを暗示しています。労働者協同組合法は、市民が“病”に対する抵抗力を回復させ、働くことを通じて地域社会の大切な担い手としての役割を取り戻すための重要な手掛かりになると思います。


吉原毅(城南信用金庫顧問/日本社会連帯機構副理事長)

労働者協同組合法の成立により、いよいよワーカーズコープが各分野において活躍する社会が実現します。株式会社という欠陥だらけの企業形態に代わって人々の幸せな働き方を実現し、人間性を回復して、地域社会の持続的な発展を推進することが新しい企業であるワーカーズコープの使命。日本社会連帯機構はワーカーズコープの使命達成のため、社会各層と連携して夢と勇気と笑顔のあふれる理想社会の実現に取り組んでいきます。


森康行(ドキュメンタリー映画監督)

世界を覆うコロナ禍。日本ではこの災厄になすすべもないような状況が続き、人々は恐怖の中、薄氷を踏む思いで毎日を過ごしています。コロナがもたらした文字通りの人間と人間の分断。私たちの暮らしている社会はより大きな苦難へと向かっています。今、そしてこれからの社会にとって日本社会連帯機構が掲げる「一人ひとりの市民のつながり、安心して暮らせる社会を連帯の力」はますます大切な役割を持ってくると思います。大きな期待をしています。  


佐々木愛(劇団文化座 代表)

ワーカーズコープの方々が、私共劇団文化座をお訪ね下さったのは3年前「命どぅ宝」という芝居を初演した時でした。
沖縄の戦後の土地闘争に生きた若き日の瀬長亀次郎、阿波根昌鴻にせまったこの公演の企画意図に賛同したから是非協力したい… というお申し出に、私達はどんなにか励まされ力をいただいたことでしょうか。生命の尊厳を願う私達演劇人は、あれこれ頭をひねって今の時代に何を発信すべきかと、考えています。
各分野で同じ志しを持って活動されたいる方々とつながり合い、協力し合っていけたらどんなに素晴らしいことででしょう。
「ともに生きる社会」を広げるために、お互いに力を出し合いましょう。