社会連帯機構のミッション「ともに生きる社会へ」

日本社会連帯機構は、2004年にワーカーズコープ・センター事業団を母体に生まれた団体です。持続可能なコミュニティづくりやそのための仕事や活動を生み出すことを大きな目標としています。わたしたちは、市民一人ひとりの自主性・創造性を尊重します。人と人とがつながれる「場」や「役割」をつくり、「命」「自然環境」「協同で働くこと」がなによりも大切だと考えています。
日本社会の最大のテーマのひとつとなっている「地域・地方の創生―復興」も、このことにかかっていると思います。今ここにいる私、そこで困っているあなたが手をつなげば、その不安が和らぎ、一人ひとりの夢や願いの実現に近づいていけるかもしれません。
この社会を「ともに生きる社会」へ—少しずつでも一緒に変えていきましょう。

メッセージ

代表理事 永戸祐三

社会の危機と困難に抗し、
あらゆる所から社会連帯運動をはじめよう

「社会連帯」は、人類が存亡の危機から脱却し、人間性を取り戻し、全ての人々にとって豊かな社会を復興するための共通の標語であり、実践の指針である。
新自由主義に行き着いた資本主義は「富」を一部の者に集中、対極に圧倒的な人々の貧困、分断と孤立を生み出した。それは、また人間を含むあらゆる生命体の存在を危機的状況に追いやる自然と環境の破壊をともなっておし進められた。
あらゆる社会運動(体)がこの時代の危機的現実を直視し、これを超える勇気と方策をもたなければならない。そのすべての基礎に「社会連帯」が置かれなければならない。それは困難と矛盾のなかにある人々がもう一度たちあがる勇気の源ともなるものである。
私たちは2004年に社会連帯委員会を出発させ実践を少しづつ進め、社会連帯機構として15周年を迎えた。10周年には「今ここにともに生きる」を訴え、スローガンとした。これは今も社連運動の実践的中心スローガンであり続けている。
危機と困難極まる現実を前に、しかしそれをあるがままに共有しひれ伏すことなく、人間の再生と復興への確かな歩みをはじめるために社会連帯運動を大きく発展させたいと思う。
そのためにあらゆる地域、あらゆる組織、団体に社会連帯委員会を組織し、社会連帯運動の実践の一歩をふみだしていただきたいと願うものである。

社会連帯機構の活動

困りごとをみんなで解決

社会連帯ワーカーズ

暮らしの中でのちょっとした「困った」を助け合い、「こんなことをやってみたい!」と思っている人たちが繋がり、地域の人たちが資金を出し合い対等な関係で活動する、「協同労働」の仕事おこしやグループづくりを支援します。暮らしのサポーター活動や地域サロンなど、市民が主体となり、お互いに助け合い支えあう地域づくりのための活動・事業を一緒につくりましょう。


こども食堂/地域食堂などの展開

子どもは未来そのものです。全国にある地方委員会(支部)では、子どもたちや地域の人びとが集う「こども食堂」「地域食堂」を約100ヶ所で運営またはサポートしています。貧困や格差の拡大、社会的孤立や孤食が広がる中、子どもたちが安心して集える場所、地域の人たちが気軽に立ち寄れる場所、多世代交流の場づくりを応援します。また、フードバンクやフードドライブ等の食に関わる活動もおこなっています。

持続可能なコミュニティの創造

「みんなのおうち」づくり

「ここにくれば何とかなる」「みんながいるから大丈夫」そう思える人と人との繋がりをつくる「地域の活動拠点」です。子育て、介護、仕事等、悩みがあれば相談でき、情報を共有し、一人ひとりの知恵と力と資源を持ち寄って不安や悩みを解決したり、「やってみたい」を実現する地域の拠点づくりを推進しています。


地域おこし名人・達人サミット

私が暮らす地域を元気にしたい。子どもたちに私のふるさとを残したい。そんな思いをカタチにするために始めました。「持続可能なふるさと」をつくる一番の力は、その地域に暮らしてきた住民の中にある暮らしの知恵や技です。地域特有の歴史や文化を掘り起こし、住民こそが地域の名人・達人となって魅力を伝える「伝道師」になる。地域の人たち自らが主体となる地域おこしの取組みを一緒に広げます。

ともに生きる社会の実現

国連は2015年にSDGs(持続可能な開発目標)を定め、「持続可能な社会」と「誰も排除されない社会」の実現を目指し、2030年までの17項目の達成目標を掲げています。一方、地球温暖化による自然災害、格差や貧困の拡大、人口減少や限界集落、コミュニティの衰退や孤独の広がりなど、事態はより一層深刻になっています。
私たちは、人と人のつながりを創造し、共に生きる社会をつくる力になりたいと願っています。そのカギは、いのちの拠点であるコミュニティの再生と市民一人ひとりが力を発揮することにかかっているのではないでしょうか。私たちの暮らしのベースとなる地域から、私やあなたがつながりながら人と人との関係を紡ぎ、自然と命が本当の意味で大切にされる持続可能で多様性を認め合う社会をみなさんと一緒に創っていきたいと考えています。

その他にも多彩な活動をしています。

食の文化祭、地域のお祭りの復活、障がい者・若者・高齢者の仕事おこし、社会連帯カレッジ、映画・演劇・文化活動の支援、介護保険制度充実に向けた活動、全国菜の花サミットへの協力、東北復興支援「酒の座」開催、沖縄連帯基金、平和活動 他