2024年10月15日
一般社団法人日本社会連帯機構

1、2024年ノーベル平和賞に日本原水爆被害者団体協議会が受賞いたしました。1956年8月に結成されて以降、被爆者の皆さんの地道な取り組みである、被爆の実相を伝え、核兵器のない平和な世界を願う行動が高く評価されたものと思います。心よりお祝い申し上げます。

2、ノルウェー・ノーベル賞委員会は、授賞理由にこう記しています。「広島、長崎の業火を生き残った人々の運命は長い間、隠蔽され、無視されてきた。1956年、各地の被爆者団体は太平洋での核実験の犠牲者とともに、日本原水爆被害者団体協議会を結成した。略称は日本被団協である。同団体は、日本で最大かつ最も影響力のある被爆者の組織となった。アルフレッド・ノーベルの世界観の核心は、真剣に取り組む個人は変化をつくり出せるという信念だ。今年のノーベル平和賞を日本被団協に授与することで、ノルウェー・ノーベル賞委員会は、肉体的な苦痛と痛切な記憶にもかかわらず、大きな犠牲を伴う自らの体験を、平和のための希望と活動にささげることを選んだすべての生存者に栄誉を授けたい」と。

3、日本社会連帯機構は、この間核廃絶・軍縮・平和を願い広島&長崎へ代表団を派遣してきました。被爆地を訪ね、慰霊とともに被爆の実相を学び、交流の機会を得ることを目的に実施してきました。日本社会連帯機構は、労働者協同組合・ワーカーズコープが母体となり、持続可能なコミュニティーづくりとそのためための仕事。そして、そのための活動を進めることを大きな目標にしています。同時に、さまざまな社会的課題にも取り組み、沖縄での辺野古基地反対や日本の種を守る取り組み。格差・貧困の問題や介護保険制度等多岐にわたる活動を行ってきています。平和の取り組みでは、この代表団派遣を軸に「核兵器禁止条約への日本政府の参加を求める」署名や「核兵器のない平和な世界を願って」いわさきちひろカレンダーの普及などを行ってきています。また、「失業・貧乏・戦争なくせ!」は私たち労協運動の大切な原点でもあります。

4、ロシアによるウクライナ侵攻に加えて、中東・パレスチナ、ガザ地区ではイスラエルによる大規模攻撃によりジェノサイド(集団殺害)の状況となっています。「子どもたちの墓場と化し、人々の生き地獄となって」(ユニセフ)います。日本社会連帯機構では、沖縄の取り組みと合わせて「平和こそが大事!!」との願いを込めて、これからも被爆者の皆さんといっしょに「核兵器廃絶・軍縮・平和な世界を願って」より一層の行動を展開していきます。